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蛙亀の歩 第十一回 『しろくろまくバッテリー』

 フロッグスに続いてタートルズも決勝リーグ進出を決めた。しかもエラー絡みとはいえ全パに六点差で勝ち、難しいと思われていた一位通過も達成。
 これがタートルズの底力だ。ペナント、日本シリーズを制した実績、そして不可能と思われる状況でも諦めることなくプレーに打ち込む姿勢。それを全選手が意識しているのだ。ただの幻影では絶対に敵わない。
 その中でも、特に自分のやるべきことを意識し、勝利のためチームプレイに徹した二人は、そのまま一位通過の立役者になった。それは好守に大活躍だった冬妖怪と、常にタートルズを支えた左のエースの二人だ。

■満塁女、レティ

 打のヒロインはレティだ。グランドスラムでチームのリーグ一位通過に大きく貢献し、リード面でもスタミナと制球に難のある魔理沙を少ない球数で完封に導いた。
「いつもど~りに打席に立っただけよ~。ホームランなんて全然考えて無かったわ~。好投してくれてる魔理沙の為に打っただけよ~」
 『魔理沙の為』というキーワードを強調したレティ。彼女はキャッチャーとしての責任感が誰よりも強い。投手陣が打ち込まれたり好機で打てなかった時には気分的にもかなり沈んでしまうのだとか。
 その責任感からか、レティは満塁にめっぽう強い。ペナント開幕戦では走者を一掃するツーベースを、フロッグスとの直接対決ではタイムリーを打っている。満塁は一打で大量点を得たりも出来る反面、併殺の危険も大きい。だからこそ、打ちたい、打ってあげたいという気持ちか強くなるのだ。
「私はどちらかといえば打つほうを期待されてたんだと思うけれど~、シーズンでは二割も打てなかったわ~。けれど今は冬、つまり私の季節。シーズンとは違う私を見せ付けて、本当の冬の恐ろしさを思い知らせてやりたいわ~」
 開幕前は打のレティ、守りの輝夜と言われた。しかし実際は攻撃面でも守備面でも輝夜に劣り、さらに八月は暑さに負けて登録抹消されるなど、正捕手となる事ができなかった。
 しかしそれは春から秋にかけての話。本来なら冬妖怪のレティは眠っている時期だが、彼女は無理をして試合に出続けた。その為身体への負担も大きく、自らの力を発揮しきれなかった。だが今は冬。本来の力を取り戻したレティはまだまだ止まらない。

■完封女、魔理沙

 投のヒロインは全パを完封で抑えた魔理沙だ。唸りを上げる直球とツーシーム、そして変化の大きいカーブを巧みに使って全パに的を絞らせず、走者を出してもきっちり併殺で傷口を広げさせない。
 唯一のピンチは五回だ。三安打で一死満塁とされ、迎える打者は一番の森本。しかし魔理沙は動揺する素振りも見せず、ストレートで詰まらせきっちりホームゲッツーでピンチを脱した。
「私としては三振で終わらせたかったんだがな。だってほら、満塁のピンチを連続三振で切り抜けるのって格好いいだろ? だけど、無理して三振狙って打たれたら元も子もないしな。今日は勝利に徹したんだ」
 シーズンではどんな場面でも三振を狙って投げていた魔理沙。だがタートルズで戦っている中で、彼女は全ての場面で三振を狙わなくなった。三振第一の投球は変わっていないが、以前よりもカーブを使って緩急を生かすようになった。その結果が、ほぼ毎回走者を出しながらも五回以外は二塁を踏ませず、かつわずか85球での完封劇だ。
「完封は初めから狙っていたぜ。私の力で決勝への道を開きたかったってのもあるけど、最近中継ぎが投げすぎで疲れが溜まってるだろうし、霊夢もいなかったんだ。だから私がサクッと完封して、あいつら(中継ぎ陣)の力を温存しておきたかったんだ」
 一見自分勝手なように見えて、実はチームをよく見ている魔理沙。これも、監督のアリスを影から常に支えてきたことの副産物だろう。監督を見ていると、いやでも勝つために必要なことを目の当たりにするのだから。
 決勝は誰もが望んだタートルズとフロッグスの頂上決戦。両者共に負けられない戦いだ。手に汗握る試合展開を期待したい。
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蛙亀の歩 第十回 『全員野球』

 谷繁の打球がショートに転がる。この日三安打一打点と波に乗っている雛が難なく捌いて一塁に送球。一塁手、ついにリーグ第一号の本塁打を打った勇儀のグラブが音を立てる。その瞬間、フロッグスの決勝トーナメント進出が確定した。
 良くも悪くも、フロッグスの野球だった。相変わらず三月精は僅差の試合は任せられそうにない投球を披露し、野手では射命丸の調子がいま一つ。だが勇儀には待望の一発が飛び出し、不安だった中継ぎ陣も静葉の配置転換で厚みが増した。
 どのチームよりも一番早くトーナメント進出を決めたフロッグスだが、好調の秘訣はどこにあるのか。

■恐怖の下位打線

 フロッグスの恐ろしい点は下位打線にある。その象徴とも言える存在が鍵山雛だ。タートルズから移籍してきた選手だが、藍や幽香と違い実績は無きに等しかった。というも、ショートはあの咲夜がレギュラーに君臨しており、穴だったセカンドも美鈴の努力に敗れ、シーズン終盤は二軍暮らしが続いていたからだ。そんな彼女が、フロッグスに移籍して正遊撃手の座を掴むと、シーズンの二軍暮らしが嘘のように打ちまくっている。
「私はタートルズで二度負けた。一度は遊撃手争いをメイドさん(咲夜)に、二度目は二塁手争いを門番さん(美鈴)に。メイドさんはまだいいわ。元々高すぎる能力を持っていたのだし、私自身敵わないと思ってた。けれど二塁手は違う。実力は殆ど同じだったけど、私は努力が足りなかった。気づいた時には、セカンドは門番さんが守っていたわ。もう私は、誰にも負けたくない。二度も負けた身だから、もう恐れる必要なんて無い。ただがむしゃらにやるだけよ」
 元々、実力はあった。しかしその前には咲夜という高すぎる壁と美鈴というライバルがいた。結局競争には負けてしまったが、二つの敗北は屈辱以上に大きなものを雛に与えた。
 雛の好調の秘訣は先述の開き直りもそうだが、もう一つ要因がある。それは打順だ。ほぼ毎試合マルチヒットを記録しているのに、彼女の打順はほぼ八番か九番に固定されている。出塁率の高い雛を上位に据えればそれだけ得点の機会も増えるのだが、彼女はそれを受け入れない。それは何故か。
「以前、調子がいいからと二番を任された。けれど、結果はノーヒットだったわ。あの時は自分が上位だという事を意識しすぎて何をしたらいいのかわからなくなってしまった。やっぱり、細かいことを考えないで打てる八番のほうが、私の性にあってるわね」
 タートルズとの決戦の際、好調を理由に打順が二番に上がった。しかし普段とは違うことを意識しすぎて5タコに1併殺と、勝利に貢献できなかった。二番はケースバッティングを重視される打順で、一打席一打席に全力で挑んでいる雛には荷が重すぎた。だから雛は下位を打っているのだ。

■頼れる控え捕手

 もう一つの要因は控えの選手だ。今日のスタメンマスクは、不調の神奈子に代わってキスメが初めて被った。彼女は今リーグから参加した選手だ。誰もが今日のスタメンの穴だと思っただろう。何しろキスメは妖怪としても大きな力を持っていない。神である神奈子と比較すれば、実力の差は否めない。
 しかしいざ蓋を開けてみれば四打数四安打二打点の大暴れ。リード面でも強打の全セを五安打に抑えるなど、一発を打たれやすいさとりや不安のある中継ぎ陣を巧みに導いた。
「私から見ても、キスメは良すぎる働きをしていたよ。さとりのボールは当たれば飛ぶ。そんな彼女を強打者の多い全セ相手にリードする事はかなり骨が折れたよ。ずっと前から野球を知っている私でさえこうなんだから、キスメはもっと怖かっただろうね。でも(キスメは)ちゃんと自分の仕事をしてくれた。こりゃ、私もうかうかしてられないね」
 全セの打線は三番から八番までが四番打者の経験がある選手だ。どこからでもホームランが打てそうな打線に球の軽いさとりで立ち向かっていくのだ。配球を一度でも間違えると、ボールはスタンドで弾むことになるだろう。
 だがキスメは、恐れを押し込めた強気のリードで全セに挑んだ。二回に小笠原に内角の球をホームランにされたが、それでもキスメは一度打たれたことを承知で内角の球を要求し続ける。あえて打者の得意なコースに投げるのはいつ一発を打たれてもおかしくないが、打者を力ませて打ち損じを狙うこともできる、諸刃の剣の策。
 この諸刃の剣が傷つけたのは全セだった。小笠原の第二打席、初球は内角高めの直球だった。それは本塁打を打たれた時と全く同じ球内角だった。しかし小笠原は力んだのかセカンドフライに倒れる。怖さを押し殺して強気に攻めるキスメのリードが勝ったのだ。
 このように、たとえ主軸の選手が出場しなくとも控えの選手が十分に穴を埋める働きをする。これこそ、全員野球の典型といえるだろう。

狙い撃ち

学校帰りにプレイしたBBH。リサイクルボックスで新井さんを発見し、これで野手陣はほぼベストメンバーに。
あと渡辺亮や久保田がいたら完璧になるのになぁ。

1.中 赤星
2.二 関本
3.一 新井
4.左 金本
5.右 林威助
6.遊 鳥谷
7.三 バルディリス
8.捕 矢野
9.投 久保

相手は純正ヤクルト。四番稲葉と五番ラロッカ以外がヤクルトの選手でした。そして相手先発はノスタルジックの安田。正直、知らない選手です。あとでぐぐってみよう。

試合は、序盤から相手ペースでした。一回二回と相手は得点圏までランナーを進めるのに対し、こちらはアニキ一人が気を吐くだけ。ヒットエンドランをしたらサードゴロって、ただの送りバントじゃないかw
そして三回、またまた久保がピンチを背負うと、福地にVSでスリーランを打たれる。まあVSは僕の責任でもありますけどね。
しかし悪夢はここで終わらない。四回、投手の安田にもVSでツーランを打たれ、打線も繋げられて計六失点。敗戦処理のアッチソンも打ち込まれて結果合計九失点。
打つほうもろくに塁に出たのが金本一人では意味が無い。仕返しにとこちらもVSを繰り出すけれど、ことごとく外され完封負け。
ん~、絶好調の筈の林が完全にブレーキだった。元々左に弱いのは仕方ないとしても、ちとこの低打率(二割を切ってる)ではねぇ・・・
とりあえず、学校帰りにBBHをするのは控えよう。何故なら、勝った覚えがないから・・・orz


レス返信~

>合コン優勝がんばってね! by???さん
ありがとうございます! 頑張ります!

寝たいときだけど寝られない

とうとう夏になってきました。夏は好きじゃないです。暑いし、雨は降りやすいし、蚊は鬱陶しいし。
特に蚊は大嫌い。数日前就寝中の僕の耳元をぷぅ~んという嫌な羽音がしたので目を覚ましたら、既に四箇所ほど喰われてた。痒いわ五月蝿いわ蒸し暑いわでよく寝られず、最近寝不足気味。今も眠いけど、今朝コーヒーをたっぷり飲んでしまったから寝たくても寝られない。うわぁ~ん。

さて先週の火曜日、体育大会が行なわれました。本当は六月五日に行う予定だったのですが、あいにくその日は朝から大雨。モチベーションは下がったけれど、僕の体力も風邪を引いた影響で万全ではなかったからその意味では恵みの雨だったのかな?
以前書いたように、僕の種目は400m走。ウィキペディア曰く、『400mは人間が全力で走れる限界の距離』とのこと。凄く鬼畜な種目に出ちゃったんだなぁ。
この日のために僕はある程度走り込みをしていました。風邪を引いたり、筋肉に疲労がたまって長くは続かなかったけれど、自信はあった。
結果、予選レースではぶっちぎりの一位、決勝レースでは六位。タイムは1分06秒。やっぱり400mはキツイですわ。200m地点で足は動かなくなるし、自分でも必死の形相で走っている自覚があった。けれど、高校生活最後の体育大会で決勝に進むことができた。凄く嬉しかった。
因みにトップのタイムは58秒。どうして二回目のレースでこんなタイムをたたき出すことができるんだとw
クラスとしては、総合成績は何の賞もなかったけど、応援合戦で例の『やらないか』を破って一位になれました。クラス全体の完成度でいったらそちらのクラスの方が上手だったけど、僕らのクラスは『男らしさ』と『元気』で勝負し、それが評価された。皆でずっと頑張って覚え、声を出すようにしたダンスだったので、こちらも達成感があります。

次のクラス対抗行事は文化祭の合唱コンクール。僕のクラスは伴奏をできる人がいないということで、アカペラで『君を乗せて』を歌うことになりました。ラピュタ大好き。
初めてのアカペラで不安な点もあるけれど、何とかなるか精神で頑張っていきたいと思いますw


※追記
ブログをいろいろいじっていたらようやく拍手のコメントに気づきましたw
コメしてくださったお二方、反応が遅くなって申し訳ないです。

>ウチの野球チームへ来ない?即レギュラーですよw byひろさん

身体能力は高くとも(オイ)、技術がボロボロなのでスタメンは難しいですよw
小学校の時にやってたソフトボールで、フライをちゃんと捕球したことあったっけ・・・?

>BBHと聞いて もしよろしければリンクお願いします それと制覇GRの下柳出たけどいる? byれおさん
GRシモさんっ!欲しいっ!またいずれ詳しくお話しを伺いたいですw
さてそういうわけで、リンクを追加~。れおさんのブログRe: ON GO!!をリンクに追加。よろしくお願いしますw

拍手のメッセージ先を見つけたことだし、近いうちにお礼ページとかも作ろうかな?

蛙亀の歩 第九回 フロッグスサイド 『恵みの稲妻』

 野球は、最後までわからない――。この試合は、まさにそれを表した試合だった。
 天子と永琳の両先発で幕を開けた試合は、初回から点を取り合う荒れた展開。先にマウンドを降りたのは練習試合で好投した天子だった。五回までに4本の本塁打を含む被安打11本6失点でKO。反対にタートルズ先発永琳は13本もの安打を浴びるも要所を締めて3失点に抑える。
 その後両チーム一点ずつを取り合い、タートルズリードで迎えた最終回。マウンドには亀の守護神、霊夢が登った。一死後からフロッグスは三連打で一点を返し、打席には六番、衣玖。内角のシュートを振りぬいた打球は高い弾道を維持してライトスタンドに飛び込んだ。起死回生の逆転スリーランホームランで、フロッグスは崖っぷちから息を吹き返した。

■蛙の仕事人

 足が遅すぎるのが珠に傷だが、その弱点を補う勝負強さを持つ衣玖。亀の妹紅と比較して『蛙の仕事人』と呼ばれるほど、ファンにも好印象を与えている。
 ただ、衣玖自身には仕事人の自覚はないらしい。逆転のスリーランについて、彼女はこう語った。
「私で決めようとは思っていませんでした。ただ後ろの神奈子さんに繋ぐ為に、最低でも走者だけは進めようと右方向を意識して打席に立ちました。ホームランはたまたま真芯にボールが当たっただけです。そんなに褒められることではないですよ」
 あくまで謙虚に受け答えする衣玖。一見すると闘争心が無いようにも思われる言動だが、勿論そんなことはない。彼女はある一つの信念を曲げないようにしている。
「野球だけに限らないことですが、失敗しないことなんて無いのです。大事なのは、失敗から何を学ぶか。私の場合、五回に回ってきた第三打席ですね。二死とはいえ一、二塁のチャンスで、しかも一塁ランナーは死球で出塁した総領娘様(天子)でした。立場上、総領娘様の無念を晴らすためにも打たなければならなかったのですが、結果はショートゴロ。ですから私は、もうチャンスで凡退する失敗は犯したくなかったのです」
 天子が受けた死球は故意だと思われる。先に相手を挑発したのは天子ではあるが、主が痛い思いをしているのに従者が黙っている訳にはいかない。だというのに結果は凡退。これが衣玖の『失敗』だった。
 だから衣玖は同じミスを繰り返さないように、同じ場面が巡ってきたら最低でも走者を進めようと心がけた。その結果が犠牲フライと逆転スリーランだ。信念を曲げない行為は、全てに勝る意思の力だ。

■蛙の苦労人

 衣玖は仕事人としての顔のほかにもう一つ、苦労人としての顔もある。なぜなら、衣玖はこの試合に先発した天子のお目付け役でもある。天子は素行に問題があり、衣玖は頭を抱えているという。
「総領娘様は世の中を知らなさすぎるのです。今日だって自分のお力を過信しすぎて対戦相手の方々を見くびっておられました。タートルズが日本シリーズを征したチームだと知っていらっしゃる筈ですのに・・・」
 衣玖は天子が崩れるのではないかと恐れていた。確かに天子の投げるストレートは素晴らしいのだが、気持ちが伴っていなければただの棒球だ。その上、天子はこの幻想郷リーグから参加した投手。強打者に真っ向から向かっていく度胸はあっても、打ち込まれたときの気持ちの落ち着け方を知らない。4本も本塁打を打たれたのは、マウンド上で一人相撲をしてしまったからだ。天子にはいい薬になっただろう。
「試合が始まる前、正直に言いますと、私は総領娘様に少し痛い目にあってほしいと思っていました。自信があるのはよいのですが、天狗になりすぎては良いことなど一つもありません。本日の試合は総領娘様にはいい教訓になったと思います」
 どれほど自分に自信があっても、相手を侮ってはいけない。打ち込まれたことにより、自己中心的な天人は考えを改めるきっかけを得た。
 これで勝率が三チーム並んだ。最終戦の相手は全セ。フロッグスは決勝トーナメント進出をかけて、全セとの雌雄を決する戦いに挑む。

蛙亀の歩 第九回 タートルズサイド 『明暗分かれた同居人』

 一部の選手がフロッグスに移籍し、タートルズは一軍と二軍の区別が無くなった。これによって、ペナントでは滅多に試合に出られなかった選手にも出場する機会が激増した。そういった選手達は、まるでシーズンで活躍できなかった鬱憤を晴らすかのようにプレイしている。
 例えば、正二塁手として期待されていた筈の鈴仙。てゐと雛の移籍によって増えた出場機会を、彼女はしっかりとモノにしている。他にも妖夢や慧音、投手陣では小悪魔やリリーWがしっかりと結果を残している。
 そして忘れてはならないのが萃香だ。ファンの不信を尻目に、精一杯の活躍をしている。

■鬼の一撃

 シーズンを通してならば、母数は少ないものの三割オーバーの打率に1.0を越えるOPSを残した萃香。しかし中継試合に限っては勝負どころで凡退したり、期待された本塁打も0本に終わったりと、ファンに活躍しているイメージを残せなかった。日本シリーズ第五戦では決勝打を打ったが、萃香に対する偏見は拭い去れぬまま。
「ファンの人達には腹は立たないよ。皆が観てる前で打てなかったのは事実だしね。でも、自分に腹が立つ。打席に立つと同時に『チェンジだな』とか『萃香乙』とか、そんな野次を聞くとね、どうして自分はもっと真剣に野球に取り組んでなかったのかって思うときがある。だから、この幻想郷リーグは、私にとって特別なんだ。皆の前で打てなかったペナントのイメージを払拭して鬼の威厳を取り戻す為の、大事な機会なんだ」
 新聞を読み、そこで初めて活躍を知られるようでは花形選手には程遠い。ファンの前、特に中継試合で何度も活躍して初めてその称号は手に入る。タートルズでは妹紅がいい例だ。
 萃香はこれができなかった。ただでさえ守備が不得手で出場機会も限られているのに、ここでいい印象を残せなければ期待なんてされない。罵声に萃香は耐えられなかった。だから出場機会を求めて外野へのコンバートを打診し、嫌いだった練習にも力を入れた。
 結果は出ている。幻想郷リーグの序盤こそ調子は上がらなかったが、最近は犠飛を打ったり四球で出塁する等チームプレイを意識する場面もあれば、ポールや天井を直撃するホームランを打つなど迫力満点の打撃で自分をアピールしている。忘れられた鬼の威厳を取り戻す日は、すぐそこにある。

■巫女の不覚

 逆に、シーズンでは好調だったが幻想郷リーグで調子を落とした選手もいる。中でも、このリーグから抑えに転向したエース、博麗霊夢の不調はチームに大きな影を落としている。
 練習試合は素晴らしい投球で三者凡退に抑えたが、最近の霊夢は走者を出しながら何とか抑える、いわゆる『劇場』を繰り返した。そしてフロッグスとの第二戦で逆転のスリーランホームランを打たれ、遂に救援失敗を記録してしまう。
「調子は悪くなかったわ。むしろ良いくらい。なのに、球に力が乗っていかなかった。レティのリードと私の勘でどこに投げたら打たれるかは大体わかってたのに、全部打たれる所に投げちゃった。それに、球に力が乗らないから制球にすごく力を使うフォークが投げられなくて、投球に幅を利かせられなかったの」
 霊夢は決め球のフォークを一球も投げなかった。彼女のフォークは切れ味も変化も一球品だが、それ相応の制御力も必要になる。霊夢の言うように球に力が乗らない状態では、フォークは投げられない。
 また、レティのリードにも問題があった。時はペナントレースの開幕戦までさかのぼる。当時先発だった霊夢は、五回に突如制球を乱してピンチを迎え、そしてホームランを打たれている。レティは同じ失敗を繰り返してしまった。
「コントロールが定まらない時にシュートを要求しすぎちゃうのは私の悪い癖ね~。霊夢のシュートはカウントを稼ぎ易いんだけど、狙われたらひとたまりもないの。あの時(開幕戦)もシュートを投げさせすぎて痛い目を見てるのに、すっかり忘れてしまっていたわ~」
 フォークが使えなくとも、霊夢にはまだ持ち球があった。にもかかわらずシュートばかり投げていては、狙われるのは必然。これは他の球をちゃんと使っていたら防げた本塁打なのだ。
 同居人の萃香とは逆にピリッとしない霊夢とレティ。チームを幾度と無く救った黄金バッテリーの失敗で決勝トーナメント進出も危うくなったタートルズ。もう負けは許されない。最終戦にはなんとしても勝たなければならない。我々は選手を信じ、精一杯の応援をしたい。

無名の大エース

ようやく時間が空いたのでBBHをやってきた。

1.中 赤星
2.一 関本
3.遊 鳥谷
4.左 金本
5.右 葛城or浅井
6.三 バルディリス
7.二 藤本
8.捕 矢野or野口
9.投手

本日の基本オーダーはこんな感じ。右翼陣(葛城、浅井、桜井、林威助、平野)の打率が軒並み二割を切っているのでバルディリス(打率三割後半)を五番に上げようかと思ったけど自重した。だってひろしは守備の人だからねっ!
しかしライトの層の薄さはどうしたもんか。唯一打撃好調な桧山は怪我で使えないし・・・


一戦目 先発投手:下柳

先発は先日まで酷いピッチングをしていて二軍に落ちていたシモさん。今日は見事に汚名返上の活躍でした。七回を投げて⑨奪三振に失点1。
打撃はアニキ金本が二打席連続ホームランにシモさん自らのタイムリーで三得点。ただ、満塁のチャンスでシモさんしかタイムリー打てないのはなぁ・・・
このリードをウィリアムス、藤川の磐石リレーで守りきり、勝利。いい展開だったぜw


二戦目 先発投手:岩田

相手は全てのカードがホイルカード。・・・すまない。これには流石に引いた。
先発の岩田は不調ながらも六回を無失点。打っては葛城がノーサインでのホームラン、そしてひろしのタイムリーで二得点。
ただ、ここからが怖かった。七回に二番手の江草が一点を失うと、相手のベンチムードは急上昇。八回をウィリアムス、九回を藤川で逃げ切ろうとするけれど、ここで相手のベンチムードがどんどん赤くなっていく。
それでも、藤川が気力で相手打線を封じ込め、2-1で勝利。手の震えが止まらなかったぜ・・・


三戦目 先発投手:小嶋

我がチーム無名の大エース小嶋達也。トータルポイントはたった57なのにおそろしい活躍をしてくれました。
なんと、七回三分の一までパーフェクトピッチング! 結局この回にヒットを打たれ完全試合もノーヒットノーランも消滅。次の回にはホームランで完封も逃したけれど、もう文句のつけようもないピッチングで完投。
打っては関本のノーサインホームラン等で二得点。結果、2-1で勝利。


祝、三連勝。ただ、現実の阪神がそのまま乗り移ったような試合展開でちょっと不満。満塁で無得点が三回くらいあったよ・・・
まあ、葛城の調子も上がってきたし、浅井のレベルが上がって代打を手に入れた事が好材料。
この三連勝で六段に昇格! この調子でどんどん勝っていきたいぜ!


因みに排出カード

FS栗山(西)
川岸(楽)
小野(ロ)※通産二枚目
川井(中)※通産二枚目
筒井(神)※通産三枚目


そして、今日一番の目玉カードはこちら!



能見(神)※通産五枚目!!!


もう能見はいらないよぅ~・・・!

蛙亀の歩 第八回 『不敗神話の崩壊』

 フロッグスからトレードで燐外野手、にとり内野手の二名を獲得したタートルズ。燐は射命丸の移籍によって弱体化したセンターの補強に、にとりは左の代打要員と一塁の守備要員として期待されてのトレードだった。
 両選手はいきなり大暴れ。にとりは八回に代打で出場、追い込まれながらもボールを見極めきっちりとセンター前に弾き返し、燐は守ってはダイビングキャッチ、打っては追撃のスリーランと攻守に渡って大活躍。
 だが、打線は全セ先発の上原の前に沈黙。逆にタートルズ先発のメディスンは二本の本塁打を打たれて5失点。この先発投手の差が、そのまま結果に結びついた。

■完敗

 谷間の先発投手ながらシーズン、CS、日本シリーズを通して一度も黒星を記録していなかったメディスンが全セの主軸に完璧に呑まれ初めて負けた。
 完全な力負けだった。新井に許した二本のホームランはいずれも低めの難しい球。失投でもなんでもない。それでも新井は苦も無くスタンドへと運んだ。
「輝夜はコントロールミスじゃないって言ってくれたけど、私はそうじゃないと思う。新井に二本目のホームランを打たれた時、どこに投げても打たれるような気がしたんだ。私、投げる前から負けてた。私が弱かったから、チームも負けちゃったんだ・・・」
 敗戦の責任を一人で背負い込むメディスン。ただ、絶対に負けない投手などいる筈がない。この負けも、メディスンが成長する糧となるだろう。

■覚めた援護

 以前、『メディスンが先発すると打線が活発になる』と書いた。タートルズ打線はメディスンを援護しようと早いカウントから積極的に打っていった。だが、積極的すぎる打撃はヒットを打てなければ助ける対象は相手投手になってしまう。
 相手先発上原の投球数は72球。たったこれだけで八回三分の二を投げさせてしまった。理由は上原のストライク先行の投球と、焦って早打ちを繰り返してしまったからだ。
 上原相手への早打ちは決して悪い作戦ではない。常にストライクゾーンに投げ込んでくるのだし、追い込まれてしまえば霊夢並のフォークが待っている。ならば追い込まれる前に打つことが定石だが、今回の上原はそれさえも許してくれなかった。ノビのある直球とフォークでタートルズ打線を打たせて取り、ヒットを打たれてもゲッツーで効果的にアウトを稼いでいった。
「これは打てる、と思ってバットを振ったのに、打球は何故かヒットゾーンに飛んで行かなかった。なんというか・・・打てそうで打ち損じてしまうボールだったんだ。それに、メディスンのために打ってあげたい焦りもあった。だから私たちは早打ちを繰り返し、ミスもしてしまったんだ・・・」
五回。妹紅の打球はフラフラと三塁線に上がった。どう見てもファールフライになるような当たりだったが、三塁手の新井が捕球した時、一塁ランナーのフランドールは既に二塁近くまで走ってしまっていた。そこから一塁まで戻れるわけもなく、信じられない形の併殺。タートルズが五回までに記録した併殺は三つ。完璧に上原の手の上で踊らされてしまった。
 決勝トーナメント進出を前に足踏みしてしまったタートルズ。次のフロッグス戦に勝って、決勝進出を決めたいところだ。

蛙亀の歩 第七回 『乾神落葉』

 タートルズからトレードで橙、てゐの両内野手と途中参加の八雲藍選手を加えたフロッグス。課題となっていた中継ぎ投手陣の補強はできなかったが、藍の加入によって有り余る打力を手に入れた。
 だが、弱点は弱点のままで何も変わっていなかった。フロッグスの先発静葉が先制した直後に満塁のピンチを招いて同点とされ、その後も毎回走者を出す苦しいピッチング。そして五回、ダムが決壊するかのように5連打を浴びて降板。リリーフ陣も八回に捕まってしまい、計7失点。打線も11安打でたった2得点と、繋がりを欠いてしまった。

■勝てない神様

 ペナントレースを勝ち抜いたタートルズ先発投手陣の中で唯一勝ち星を挙げられなかったのが静葉だ。シーズンでは八月二十日の巨人戦のように勝ち越し点を貰った直後にホームランを打たれるなど、味方に援護された直後に失点するケースが多かった。
 その所以もあってか、試合前は妹の穣子が声もかけられないほどの気迫で練習を行なっていたらしい。フロッグスのメンバー、特にタートルズで活躍していた面々の誰もが思った筈だ。今日の静葉なら勝てると。しかし運命の女神は非情だった。
「この回を投げきったら勝ち投手の権利が得られると思って、投げ急いでしまったの。制球が乱れることは無かったけど、素直すぎる投球だったわ・・・」
 きっかけは、この回四人目の打者、大村への投球だ。二球で追い込んだは良いのだが、コースは二球ともど真ん中へのストレート。相手が見逃したのが不思議なくらいだ。勝負球に選んだスライダーもまた真ん中内寄りに甘く入り、今度こそ大村はバットを振りぬいた。打球はライト、藍が伸ばしたグラブの手前一歩のところに落ちてしまった。続く川崎にも初球を捉えられ、頭の上を通るセンター前ヒットで勝ち越されてしまう。
 二死からの連打で焦ったのか、ピッチャー返しに怯んだのか、静葉はここで耐えることができなかった。ボールは吸い込まれるように甘いコースへ飛び込んだ。松中、カブレラにも連打を許して計5失点。見事に『野球はツーアウトから』という格言を実証してしまい、初勝利を手にするどころか負け投手になってしまった。
「私達(首脳陣)としては、静葉にシーズンの悔しさを晴らすような投球を期待していた。その気持ちは無論あったようだけど、如何せん空回りしすぎていたね。残り試合も少ないし、これから先発で使うのは難しいかな」
 首脳陣の信頼に背信で応えてしまった静葉。ヘッドコーチ兼任の神奈子は静葉の中継ぎ降格を示唆した。

■打てない神様

 静葉の不安定な投球にリズムを狂わされてしまったのか、強化した筈の打線も拙攻を繰り返した。注目すべきは六回。無死から椛と勇儀が連打で出塁し、打席には四番、神奈子が立った。初球を完璧に捉えたが、打球はピッチャー小林宏之のグラブに吸い込まれてしまった。最悪のゲッツー。その後は衣玖と藍が出塁して再度一二塁のチャンスを作るが、空が二ゴロに倒れて結局一得点。最高の形で回を始めたが、打線が繋がらず畳み込む事ができなかった。
 フロッグスにはタートルズで言うフランドールや妹紅のような一発を狙う選手が少ない。故に得点パターンは全員で繋ぐことになる。これがはまると相手に大きなダメージを与えられるのだが、誰かがブレーキをかけてしまうとチャンスが一気にしぼんでしまう。それが主軸ならばなおさらだ。
 この試合、神奈子は四打数無安打。いずれも走者がいた場面での打席だった。得点圏も二度。だというのに、走者を帰せなかった。
「前(勇儀)と後ろ(衣玖)の二人がよく打ってたのに、私だけがクリーンアップの仕事ができなかった。私のせいで負けた、と言っても過言ではないだろうね」
 小林宏之から放ったヒットは十一本。うち十本が二、三、五、六番の四人が打ったものである。しかし彼女らに挟まれた神奈子が流れを止めてしまったが為に得られる筈だった点をいくつ無駄にしてしまったのだろうか。
 連敗したフロッグス。全セとタートルズの試合次第では決勝進出の道が狭まってしまう。もう負けるわけにはいかない。これからはタートルズ以上の全員野球を心がけ、戦っていくしかないだろう。

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