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亀の歩 第十回 『伏兵が成した大仕事』

 十回裏、小町の放った打球はライトへ上がった。風に押し戻されるが、しかし打球は高々と上がる。ボールを懸命に追うライトの林を嘲笑うかのように、打球はポールを直撃。
 それはサヨナラホームランであり、タートルズの優勝決定ホームラン。代打で途中出場した伏兵の一発。前回の打席は左飛。汚名返上の打席で見事結果を残した。
 レギュラー陣の影に隠れて目立たない彼女だが、ついにその存在を表した。

■チーム一のバットコントロール

 小町の持ち味は強肩とバットコントロール。特にバットコントロールの技術はチーム一。それこそレギュラーを獲得してもおかしくない程に。
 チームでは主に対右の切り札として活躍。前半戦はあまり活躍できなかったものの、後半戦だけでは二本塁打十打点。途中から守備に付く試合もあった。射命丸と比べると多少失策は目立つものの、持ち味の強肩で捕殺を連発。外野の控えとして十分すぎる活躍だ。
 それでも、どんなに結果を残しても、レギュラーには届かなかった。外野には強肩強打のレミリア、豪打のフランドール、そして快速の射命丸がいる。その壁は厚く、誰も割って入れない。サブポジションであるファーストにも妹紅がいる。彼女に残された出番は、代打しかなかった。
「まああたいはそこまでして試合に出たくないからね。べつにレギュラーとかはそこまで気にしてないし。代打とかならまあ、頑張ってもいいかな~、とは思うけどね」
 普通の選手は気にする所を、小町は苦にも思っていない。その真意はわからないが、監督にとっては好材料。レギュラーになれないことを妬み、潰れてしまうことがないからだ。
 また、先発出場しないことで自分のリズムを崩さないと言う利点もある。小町の現時点での打率は3割2分6厘。代打での出場が多い小町のこの成績は、高い代打成功率を表す証拠。途中出場でリズムを作る小町には、代打というポジションは格好のレギュラーだった。

■地獄の水先案内人とその上司

 試合開始前のグラウンド。選手が練習している横で小町が寝ていることがよくある。選手としては信じられない光景ながらも、それが彼女のアイデンティティだとファンからも選手からも認められている。
 しかし、それを許さないのが一人。それが四季映姫・ヤマザナドゥ。小町の上司である彼女はまさに品行方正を形にした様な人物。グラウンドでサボっている小町を見つけては悔悟の棒でぺしぺしと叩いている風景も見慣れたものだ。最早その行為も見慣れた風景となり、ファンもそれを見て楽しんでいるように見える。
「四季様は恐ろしいよ・・・あたいが少しでもサボるとすぐに飛んでくるんだ。球場でも、三途の川でも、どこでもね。そんで、小さな体を精一杯飛ばして叩いてくるんだ。まったく、鬱陶しいったらありゃしないよ。
 けどね。鬱陶しいのは確かだけど、でも・・・なんて言うかね、そんな姿を見てると、ほんの少しだけだけど、やってやろう、って気持ちになるんだ。あ、仕事は別だけど。今日の打席も、四季様があたいに説教してる場面を思い出してね。あんまり目立ちたくは無いんだけど、でもね。四季様の説教を思い出したら・・・ね」
 顔を背け、少し顔を赤らめながら話す小町。鬱陶しいと愚痴りつつも、内心では映姫のことを本当に慕っているようだ。もし、このチームに映姫がいなかったらどうなっていたのだろう。小町はサボリ続けて、チームの為に働くどころか足を引っ張っていたのだろうか。それとも、映姫の説教を恐れて精一杯プレーするのだろうか。

 全員野球で勝ち進むタートルズ。控えながらチームに貢献する小町の、CSでの活躍に期待したい。

(尚、選手顔写真は兎虎が試合に熱中しすぎて写真を撮り忘れやがった為無掲載です。ご了承下さい)

あとがき
僕の中でこまっちゃん株が急上昇した回。
代打がレギュラー。まさに代打の死神様。
後半はこまえーきを書きたかった。でも不完全燃焼orz
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