スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

亀の歩 第十一回 『閻魔の引退』

 10月1日。文々。新聞にて衝撃のニュースが発表された。四季映姫・ヤマザナドゥの引退。私自身目を疑い、記事を読み進める事で納得した。
 死者を裁く職に就いている映姫。もともと閻魔の仕事の休みを利用してチームに参加している。相当無理をしていたのだろう。それでは仕事が溜まってしまうのも仕方が無い。
 映姫の登板数は他のローテ投手より若干少ないものの、抜群の安定感でチームへ優勝に貢献。それ故に惜しまれる引退。我々を盛り上げてくれたあの投球は、もう観れない。

■少ない変化球、優れた制球

 恵まれていない体格には恐ろしいスタミナを秘めており、球速、変化球のキレ、制球、すべてが一級品。唯一の欠点が、持ち球の少なさだ。
 映姫の持ち球は少ない。直球の他には高速スライダーとシュートのみ。これはタートルズの選手では一番少ない。いや、野球界から見ても少ないだろう。これで球界を生き残れるのか。事実、春は不調で二軍落ち。球種が少ないため、投球に幅が無い点がネックとなった。
 しかし、再昇格後は6.00だった防御率が、今では2.67。惜しくも最優秀防御率のタイトルは得られなかったものの、堂々のリーグ二位の成績。さらにチーム内では規定投球回をクリアしている投手ではトップの勝率。四死球も最も少ない28個だ。事実上、タートルズのエースとしても過言ではない。
 この好成績の裏には、スライダーとシュートをより活用したことがある。

「春の不調は、恐らく変化球を生かしきれてなかったのだと思います。ただ打者を抑えるために投げていた。これが原因でしょう。
 ですから私は制球を磨きました。ストライクゾーンの隅を狙い、そこに変化球を投げ込む。横に変化する球ならば、ストライクからボールに、またその逆の軌道も狙い易い。
 そうすることにより、さらに打者への攻め方が増えました。」

 どれほど選球眼の優れている打者と言えど、本当に際どいコースは選び辛い。そこに映姫は目をつけ、磨いた。その結果がこの成績。映姫の着眼点はまさに的を射ていた。

■部下への信頼

 私は最終戦後に映姫へのインタビューを試みた。映姫は試合後すぐに三途の川を渡ってしまう。生者である私は川を渡れないため、映姫に直接話を聞くのは試合後しかない。
 その中で私が小町の話題を出した時、彼女は気になる発言を残した。

「小町は、本当はよく働きます。ただ、少し本人に自覚が無いだけ。自分がどれだけ期待されているのか、そこがわかっていない。だからサボってしまう。ですから私は、小町に頼みました。私の分まで頑張れ、と」

 この時は映姫の真意はわからなかった。今にして思えば、これはある種の引退発言だったのだろう。チームを離れる映姫。それでも地獄の水先案内人、小町は残る。その小町に、映姫は託したのだ。CS、そして日本シリーズに出られない自分の分まで頑張れ、と。

「小町のサボリ癖は地獄でも有名です。でも、本当に働いてほしい時は働いてくれる。そうでもなければ、私はとっくに他の死神を雇ってますよ。

 そういえば、小町は練習をサボっても、試合をサボることは無かった。やはり選手としてグラウンドに立てば、自分が期待されていることを自覚するのだろう。よほど空気の読めない者でなければサボることは無い。
 それでも、小町にサボリ癖があることに変わりは無い。突然球場からいなくなってしまうこともあるかもしれない。どうしてそこまで信頼できるのか。映姫はきっぱりと言い放った。

「私は、小町を信じていますからね」

 出来の悪い部下でも、常に信頼を忘れない映姫。これも閻魔として当然のことなのだろうか。映姫に浮かんだ笑みは、まるでそれ以上の何かを感じさせた。

 これでチームを去る映姫。だが彼女の意思は小町に受け継がれた。小町は映姫の無念を胸に、ポストシーズンに臨む。

(尚、選手顔写真は兎虎がとうとう閻魔殿に裁かれた為無掲載です。ご了承下さい)

あとがき
こまえーきを(ry
適当なことを書き連ねた。こんなに能力が高いのにどうして二軍に落ちたんだえーき様。
まあルナ姉も墜ちるくらいだし、致し方ないか。
スポンサーサイト

コメント

 

コメント

 
管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

Powered by FC2 Blog

FC2Ad


Copyright © 寝たいときには寝ちまおう All Rights Reserved.

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。