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蛙亀の歩 第十一回 『しろくろまくバッテリー』

 フロッグスに続いてタートルズも決勝リーグ進出を決めた。しかもエラー絡みとはいえ全パに六点差で勝ち、難しいと思われていた一位通過も達成。
 これがタートルズの底力だ。ペナント、日本シリーズを制した実績、そして不可能と思われる状況でも諦めることなくプレーに打ち込む姿勢。それを全選手が意識しているのだ。ただの幻影では絶対に敵わない。
 その中でも、特に自分のやるべきことを意識し、勝利のためチームプレイに徹した二人は、そのまま一位通過の立役者になった。それは好守に大活躍だった冬妖怪と、常にタートルズを支えた左のエースの二人だ。

■満塁女、レティ

 打のヒロインはレティだ。グランドスラムでチームのリーグ一位通過に大きく貢献し、リード面でもスタミナと制球に難のある魔理沙を少ない球数で完封に導いた。
「いつもど~りに打席に立っただけよ~。ホームランなんて全然考えて無かったわ~。好投してくれてる魔理沙の為に打っただけよ~」
 『魔理沙の為』というキーワードを強調したレティ。彼女はキャッチャーとしての責任感が誰よりも強い。投手陣が打ち込まれたり好機で打てなかった時には気分的にもかなり沈んでしまうのだとか。
 その責任感からか、レティは満塁にめっぽう強い。ペナント開幕戦では走者を一掃するツーベースを、フロッグスとの直接対決ではタイムリーを打っている。満塁は一打で大量点を得たりも出来る反面、併殺の危険も大きい。だからこそ、打ちたい、打ってあげたいという気持ちか強くなるのだ。
「私はどちらかといえば打つほうを期待されてたんだと思うけれど~、シーズンでは二割も打てなかったわ~。けれど今は冬、つまり私の季節。シーズンとは違う私を見せ付けて、本当の冬の恐ろしさを思い知らせてやりたいわ~」
 開幕前は打のレティ、守りの輝夜と言われた。しかし実際は攻撃面でも守備面でも輝夜に劣り、さらに八月は暑さに負けて登録抹消されるなど、正捕手となる事ができなかった。
 しかしそれは春から秋にかけての話。本来なら冬妖怪のレティは眠っている時期だが、彼女は無理をして試合に出続けた。その為身体への負担も大きく、自らの力を発揮しきれなかった。だが今は冬。本来の力を取り戻したレティはまだまだ止まらない。

■完封女、魔理沙

 投のヒロインは全パを完封で抑えた魔理沙だ。唸りを上げる直球とツーシーム、そして変化の大きいカーブを巧みに使って全パに的を絞らせず、走者を出してもきっちり併殺で傷口を広げさせない。
 唯一のピンチは五回だ。三安打で一死満塁とされ、迎える打者は一番の森本。しかし魔理沙は動揺する素振りも見せず、ストレートで詰まらせきっちりホームゲッツーでピンチを脱した。
「私としては三振で終わらせたかったんだがな。だってほら、満塁のピンチを連続三振で切り抜けるのって格好いいだろ? だけど、無理して三振狙って打たれたら元も子もないしな。今日は勝利に徹したんだ」
 シーズンではどんな場面でも三振を狙って投げていた魔理沙。だがタートルズで戦っている中で、彼女は全ての場面で三振を狙わなくなった。三振第一の投球は変わっていないが、以前よりもカーブを使って緩急を生かすようになった。その結果が、ほぼ毎回走者を出しながらも五回以外は二塁を踏ませず、かつわずか85球での完封劇だ。
「完封は初めから狙っていたぜ。私の力で決勝への道を開きたかったってのもあるけど、最近中継ぎが投げすぎで疲れが溜まってるだろうし、霊夢もいなかったんだ。だから私がサクッと完封して、あいつら(中継ぎ陣)の力を温存しておきたかったんだ」
 一見自分勝手なように見えて、実はチームをよく見ている魔理沙。これも、監督のアリスを影から常に支えてきたことの副産物だろう。監督を見ていると、いやでも勝つために必要なことを目の当たりにするのだから。
 決勝は誰もが望んだタートルズとフロッグスの頂上決戦。両者共に負けられない戦いだ。手に汗握る試合展開を期待したい。
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